重度障害者支援加算(I)とは何か?

重度障害者支援加算(I)は、重度の障害者に対してより手厚い支援を提供する事業所に対する報酬加算です。精神障害者グループホームにおいても、要件を満たせば算定することができます。

加算単位数と期間

期間加算単位数
支援開始から180日以内860単位/日
支援開始から180日経過後360単位/日

重度障害者支援加算(I)の対象者要件は?

重度障害者支援加算(I)を算定するには、以下の対象者が入居者の50%以上を占める必要があります。

対象者の定義

1. 障害支援区分6の者

  • 障害支援区分認定で区分6と判定された利用者
  • 最も支援の必要度が高い区分

2. 強度行動障害者

  • 強度行動障害判定基準で10点以上の者
  • 行動上の問題が著しく、専門的支援が必要

計算例

入居者10名の場合:

  • 区分6の者:3名
  • 強度行動障害者:2名
  • その他:5名

対象者割合 = (3名 + 2名) ÷ 10名 = 50% → 要件を満たすため算定可能

人員配置要件:研修修了者はどの程度必要?

重度障害者支援加算(I)の算定には、専門的な知識を持つ職員の配置が必要です。

強度行動障害支援者養成研修修了者の配置

配置基準

  • 直接処遇に従事する職員の1/4以上
  • 基礎研修または実践研修の修了者

計算例 直接処遇職員8名の場合:

  • 必要な研修修了者数:8名 ÷ 4 = 2名以上

研修の種類

研修種別内容時間数
基礎研修強度行動障害の基本的理解12時間
実践研修より実践的な支援技術12時間

開始180日以内と以後の違いは?

重度障害者支援加算(I)は、支援開始からの期間によって加算単位数が異なります。

期間区分の詳細

支援開始から180日以内

  • 860単位/日
  • より集中的な支援が必要な初期段階
  • 環境適応や関係構築に重点

支援開始から180日経過後

  • 360単位/日
  • 継続的な支援段階
  • 安定した日常生活の維持に重点

日数の計算方法

支援開始日から起算して180日間を計算します。

  • 入院等による中断期間も含めて計算
  • 暦日で計算(土日祝日も含む)

算定要件のチェックポイント

対象者要件の確認

  • 区分6または強度行動障害者が50%以上
  • 対象者の認定書類が整備されている
  • 月末時点での割合計算が正確

人員配置要件の確認

  • 研修修了者が直接処遇職員の1/4以上
  • 修了証書の写しが保管されている
  • 配置状況を月単位で管理

記録・書類の整備

  • 個別支援計画に重度支援の内容を記載
  • 支援記録に専門的支援の実施状況を記録
  • 研修受講状況の管理簿を作成

加算取得のメリットと注意点

メリット

収益面

  • 180日以内:月額約26,000円(30日換算)の収益向上
  • 180日経過後:月額約11,000円の継続収益

支援面

  • 専門性の高い職員配置による支援の質向上
  • 重度者への適切な支援体制の構築

注意点

要件維持の難しさ

  • 対象者割合の継続的な維持
  • 研修修了者の離職リスク
  • 記録・書類の適切な管理

コスト面

  • 研修受講費用(1名あたり約15,000-20,000円)
  • 専門職員の人件費増

よくある質問への対応

Q: 精神障害者でも区分6になるケースはある?

A: 精神障害と知的障害の重複や、身体合併症がある場合に区分6となることがあります。

Q: 研修修了者が退職した場合の対応は?

A: 3か月以内に新たな修了者を配置するか、既存職員に研修を受講させる必要があります。

Q: 他の加算との併算定は可能?

A: 重度障害者支援加算(II)との併算定はできませんが、その他多くの加算とは併算定可能です。

株式会社Anchorの支援サービス

重度障害者支援加算の取得には複雑な要件確認と継続的な管理が必要です。株式会社Anchorでは、加算取得コンサルティングサービスを通じて、要件の整理から書類作成、継続的な管理まで専門的にサポートしています。また、精神保健福祉士配置支援により、専門職員の確保もお手伝いできます。

まとめ

重度障害者支援加算(I)は、区分6または強度行動障害者が50%以上、強度行動障害支援者養成研修修了者を直接処遇職員の1/4以上配置することで算定できます。開始180日以内は860単位、180日経過後は360単位と単位数が異なるため、適切な期間管理が重要です。

加算取得により収益向上だけでなく、重度障害者への専門的支援体制を構築できるメリットがあります。ただし、要件の継続的な維持と適切な記録管理が求められるため、計画的な取り組みが必要です。